人と同じようにわんちゃん・ねこちゃんにも歯石が溜まります。
歯石がたまった結果、口の中の環境が悪化し、歯槽膿漏となっていきます。
歯槽膿漏になってしまうと…
悪くなった部分の抜歯が必要だったり、自然に歯が抜けてしまったり、
歯の根っこの部分に細菌が感染してほっぺが膿んでしまったり、
顎の骨が折れる、口の中の細菌が血液で運ばれて全身に回り心臓や腎臓などで悪さをする…など
体への悪影響がたくさんあります。
歯槽膿漏の予防は歯石を溜めないこと=歯磨きが大切です。
わんちゃん・ねこちゃんは歯磨きが嫌いな子が多いですが、根気強く慣らしていきましょう。
・まずは口を触るところから
口の中を触られるのに慣れてもらいましょう。最初は軽いタッチから始めて、徐々に唇をめくったり、口の中を触ったり、歯ぐきをなでたりすることにも慣れてもらいます。指においしい歯磨きジェルなどをつけておくとより効果的です。嫌がる子には、嫌がり始める前に終了して「いい子だったね」とご褒美をあげましょう。毎日の積み重ねで、嫌がらないで我慢できる時間を少しずつ長くしていきます。
※嫌がってからご褒美を与えてしまうと、嫌がったことでご褒美がもらえたと勘違いしてしまうことがあります。
・触られることに慣れてきたら、歯磨きシートでタッチしてみましょう
いきなり歯ブラシを近づけると、怖がったり嫌がる子が多いです。まずは歯磨きシートを近づけて反応を確認しつつ、口回りのタッチから始めましょう。
タッチに慣れてきたら歯をなでたり歯ぐきをなでたりしていきましょう。慣れてきたら歯磨きシートでこすって歯磨きをしてみます。(歯ブラシがどうしても嫌いな子では、歯磨きシートでこするだけでも効果はあります。)
口に触ったとき同様、良い子にできたらご褒美をあげましょう。
・歯磨きシートもクリアできたら歯ブラシにチャレンジします
歯磨きシートをすんなりできるようになったら歯ブラシを近づけることに慣れてもらいましょう。ブラシで磨くのは慣れてからです。それまでは歯ブラシの背を口回りに当てることなどから始め、口回りに当てられるようになったら口の中。完全に慣れたらブラシの毛をタッチして反応を見ましょう。受け入れてくれるのであればようやく歯ブラシで少し磨いてみます。
歯磨きに慣らしていく過程は、ゆっくり時間をかけて行ってください。歯ブラシ開始までに数か月かかる場合もあります。
まずは”口を触られたときにじっとしているとご褒美(いいこと)があると覚えてもらうのが大切”です。
いきなり歯ブラシを取り出すと嫌がってしまうことも多く、そのまま無理やり歯磨きをしてしまうと、歯磨き=嫌なことと覚えられてしまうので気を付けましょう。
現在歯槽膿漏や歯肉炎があると痛みや出血が起こり、口を触られるのがもっと嫌になってしまう場合があるので、症状がある場合は先に動物病院に相談してください。
また、すでに付着している歯石をはがすのは困難なので麻酔下でのスケーリングをおすすめしております。
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